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映画『インセプション』:夢の中へ行ってみたいと思いませんか?フフッフー♪

よいこのみなさんハロにちわ!さとる(@)です。

みなさんは明晰夢(めいせきむ)って見たことありますか?夢の中で「あ、これ夢じゃん」って認識出来ることを言います。

明晰夢が見られるようになると、夢の中で自由に動けて、空を飛んだり、ワープしたり、色んなものを作り出したりできる・・・らしい。
ぼくは見たことないんだけど、そういう「夢」を見られる人ってのが実際にいるそうです。

今日はそんな「夢」の世界に入り込んで、やりたい放題やっちゃう映画のお話。

目次:

 

「犯罪現場はお前の頭の中」

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『インセプション』(原題:"Inception")/2010年アメリカ
レオナルド・ディカプリオ主演、クリストファー・ノーラン監督作品。

『ダークナイト』(2008)で世界中から絶賛され、一躍ヒットメーカーとなったクリストファー・ノーラン監督が手掛けた次作。
「標的の無意識(夢)の中へ入り、重要な情報を抜き取る」という、斬新なストーリーで大ヒットとなった作品。第83回アカデミー賞では作品賞を含む8部門でノミネートされ、4部門を受賞しました。

当時『ダークナイト』ですっかりノーランファンになっていたぼく。
予告編を毎日のように見ながら一日千秋の思いで待ち続け、公開初日に劇場へ鑑賞に。
期待値の高さをはるかに超える出来で、スクリーンに映し出される未だかつて体験したことのない、「まさに夢のような映像」の数々に手に汗握りっぱなしでした(^ω^

特に終盤にかけての展開は、本当に息もつかせぬくらい興奮させられましたね。

ぼくが21世紀になってから観た映画の中で、もっとも好きな1本(かも)。
ストーリー、演出、魅力あるキャラクター、映像、音楽。どれを取っても高い完成度でまとまっている本作の魅力を、この記事で少しでもお伝えできたらと思います!

それにしても、これをほぼ実写で撮ってるとかすごすぎるぜ(=ω=;

さらっとあらすじ

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コブとアーサーは標的の無意識(夢)に侵入し、重要な情報を引き出す産業スパイ。

あるとき、ターゲットとなっていたサイトーの無意識下に侵入して諜報活動を行っていたが、コブの妻モルの邪魔立てがあり、ミッションは失敗に終わる。
失敗の責任を問われる前にクライアントの元から逃れようとしたコブたちだったが、ターゲットだったサイトーに捕まってしまい、ある提案を持ちかけられる。

その提案とは、「情報を抜き取る(Extract)のではなく、思考を植え付けられる(Inception)か?」というものだった。
競合会社の次期社長となる男の無意識に侵入し、「自分の意思で会社を潰す」というアイデアを植え付けられないか、というのだ。

「絶対に不可能だ」と突っぱねるアーサーだったが、サイトーは「成功したら国際手配になっているコブの罪状をすべて消す」という交換条件を持ちかける。
祖国アメリカで待つ子どもたちに会いたい一心のコブは、サイトーの申し出を受けることを決めるのだった・・・!

うーん、あらすじって難しい!

主要キャスト紹介

ドミニク(ドム)・コブ:レオナルド・ディカプリオ

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主人公コブを演じるのは世界的スター、レオナルド・ディカプリオ。

ターゲットの夢に侵入し、重要な情報を抜き取るプロ。過去に犯した罪のため国際手配される身となり、祖国アメリカへ入国すらできない状態に。
幼い2人の子どもに会いたい一心で、サイトーの無謀な提案に乗ることになる。

レオ様はぼくの大好きな俳優の1人で、出演作はほとんど見てます。
若い頃もカッコよかったけど、おっさんになった頃のほうがぼくは好きですね(^ω^)

モル:マリオン・コティヤール

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コブの妻、モルを演じるのはフランスの女優マリオン・コティヤール。

コブを執拗に邪魔する怖い人。
女性的な弱さや線の細さがある一方で、強い恨みを持っているかのような怖い顔もする、二面性のある演技ができる女優さん。コブと一緒にいたアリアドネに襲い掛かってくるあたりなんて正直ホラー。顔めっちゃ怖いです(=ω=;

ノーラン監督の次回作にあたる『ダークナイト・ライジング』にも出演しています。

アーサー:ジョセフ・ゴードン=レヴィット

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コブの右腕・アーサーを演じるのは、ジョセフ・ゴードン=レヴィット。
冷静沈着に淡々とメンバーをサポートする。第2階層ではめっちゃ活躍するよ!

ノーラン監督の『ダークナイト・ライジング』にも出演。

サイトー:渡辺 謙

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サイトーを演じるのは日本が誇る名優・渡辺謙。
大物実業家で、競合会社を潰すためにコブに取引を持ちかける。

ノーラン監督作品への出演は、映画『バットマン・ビギンズ』に続き2作目。
今作への出演は、監督から直接オファーの電話が来たそうです。

当然ですが、全編英語で喋ってます(笑)

アリアドネ:エレン・ペイジ

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チームの紅一点、アリアドネを演じるのはカナダ出身の女優エレン・ペイジ。

本作における彼女の役回りは、ターゲットを誘い込む「迷路」を設計すること。
「アリアドネ」とは、ギリシャ神話にて迷宮から脱出する際に、糸を使って手助けをした女神の名前に由来します。

転じて、困難を解決する鍵のことを「アリアドネの糸」と呼びます。

イームス:トム・ハーディ

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偽装師イームスを演じるのは、昨今の活躍が著しいトム・ハーディ。
変装を得意とし、夢の中でターゲットを騙すテクニックに長けている。

ノーラン監督の『ダークナイト・ライジング』、『ダンケルク』にも出演。

ユスフ:ディリープ・ラオ

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調合師ユスフを演じるのは、両親がインド人のディリープ・ラオ。
ターゲットを深い夢に落とし、夢の世界を安定させるための薬を作る専門家。

マイルス教授:マイケル・ケイン

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モルの父であり、コブの師でもあるマイルス教授を演じたのは、イギリスの名優マイケル・ケイン。
コブに「優秀な生徒を紹介してほしい」と頼まれ、アリアドネを紹介する。
教え子を犯罪に加担させるのかw

『バットマン・ビギンズ』以降、ほとんどの作品に出演するノーラン作品の常連さん。

ロバート・フィッシャー:キリアン・マーフィー

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フィッシャー家の御曹司、ロバートを演じるのはキリアン・マーフィー。

サイトーが潰したい競合会社の次期社長となる人物で、今回のターゲット。
彼の夢の中に侵入し、「自分の会社を潰させる」というアイデアを植え付けるのがコブたちのミッション。

マイケル・ケイン同様、彼も『バットマン・ビギンズ』以降ノーラン監督作の常連ですね。

「夢の世界」における設定と用語の解説

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『インセプション』の世界観と、用語について少し解説しておきます。

夢の共有

『インセプション』の世界では、特殊な装置を使用することによって複数の人間と「夢の世界の共有」が出来ます。
コブたちはターゲットとなる人物を夢の世界へ誘い込み(共有し)、深層心理にある「重要な情報」の抜き取りを行います。

夢から覚める方法

共有された夢の世界から目覚めるためには、

  • キックで起きる
  • 夢の中で死ぬ
  • 装置の時間設定で起きる

の3つの方法があります。

「キック」とは夢の中にいる人物を、外部から物理的な衝撃を与えることで強制的に起こすこと。ベッドから落ちたら起きるでしょう。要するに、あれが「キック」。

「夢の中で死ぬ」は文字通り、夢の中で死ぬことによって目覚めます。
死ぬ夢見ると起きるよね(=ω=;

「装置の時間設定で起きる」は、夢の世界を共有する装置のタイマー機能?的なもので起きる方法です。

トーテム

夢から覚めたとき、夢と現実を区別するために使われるもの。
コブが使用するトーテムはコマ。回転が止まれば現実、止まらなければまだ夢の中という設定になっています。

時間の感覚

夢の世界と現実世界では時間の流れるスピードが異なり、深い階層に行けば行くほど、遅くなっていきます。
コブたちはキックの合図としてエディット・ピアフの「水に流して」という音楽を使っていますが、この曲のイントロ部分をスロー再生すると、下の階層で聞こえているような「あの音」になります。

虚無の世界

『インセプション』の世界における、最も深い階層に位置する夢の世界。
この深さにまで到達し、滞在時間が長ければ長いほど現実に戻ったときに区別がつかなくなり、廃人のようになってしまうとされています。

「夢の世界」の各階層をさらっと紹介

第1階層:ユスフの夢

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夢の第1階層は、雨の降りしきる大都会。
現実世界にいるユスフの夢を共有して侵入した階層。

侵入前に現実でユスフがシャンパンを飲みすぎたため、尿意を催した結果として雨が降っているらしい(=ω=;
ちょっとやそっとで起きないように薬を飲んでいるけど、漏らしてないのかな・・・!

この階層では、イームスがフィッシャー社の幹部ブラウニング(トム・ベレンジャー!)に変装し、ターゲットであるロバートに「父親の遺言の存在を分からせること」が目的となります。

大雨の中繰り広げられるカーチェイスと銃撃戦が見どころですよー!

第2階層:アーサーの夢

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第2階層はホテル。第1階層にいるアーサーを装置で繋いで侵入。

上の階層(=第1階層)では、ロバートの無意識が「守られている」という想定外の事態が起きたため、急遽計画を変更。

あえてターゲットに夢の中であることをバラし、さらに深い階層へと誘導するのが目的となります。

アーサーの活躍もそうだけど、この階層は映像表現がすごすぎます。
何度見ても、どうやって撮ったのか理解できん(=ω=;
いや、撮影方法自体はメイキング等で知ってはいるんですけどね・・・

第3階層:イームスの夢

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第3階層は雪山にある病院。第2階層のイームスから侵入。

第2階層でロバートに「夢の中にいる」ことを告げ、さらに深いこの階層へ誘導してきます。
この階層では、ターゲット=ロバートの深層心理にある想いであった「父との和解」を成就させ、「決められたレールを行く(会社を継ぐ)のではなく、自分の道を進め」という(会社を潰させるような)考えを”植え付ける”ことが目的となります。

この階層では、実際の雪山で撮影されたロケーションがすごい迫力です!

虚無:コブの夢

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最も深い階層、「虚無」。第3階層のコブから侵入。

この世界が何なのかは説明するとネタバレになってしまうので、ぜひ皆さんの目で確かめてみてください!

「夢の世界」を構築する、映像と音楽

撮影はデジタルではなく「フィルム」

クリストファー・ノーラン監督のこだわりのひとつとして、フィルムを使い続けるというものがあります。
ノーラン監督がコダックのフィルムを大量に購入したことで同社のフィルム部門が閉鎖の危機を乗り越えたというエピソードもあるように、『インセプション』ももちろんフィルムで撮影されています。
やはりデジタル撮影にはない「色」があるなぁと感じさせられますね。

デジタルに移行して久しい昨今の映画業界ですが、ハリウッドでもフィルムを見直す動きが出てきているようです。

多くのシーンでIMAX撮影が行われている

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前作『ダークナイト』(2008)でも使用されたIMAX(アイマックス)は本作でも一部に使用され、大きな効果を生んでいます。


IMAXとは、カナダのIMAX社が開発したフィルムの規格の一つ。
もともとはドキュメンタリーを撮影するために用いられていたもので、映画に使用したのはノーラン監督の『ダークナイト』が初めてとなります。


従来のフィルム規格だった35mm判よりも約4倍の大きさを持つ70mm判を使うことにより、高い解像度でフィルムをスクリーンに投影することができるため、高精細かつ広いパースペクティブを活かした迫力のあるシーンが撮影できるのです。

画像引用元:フィルムの実寸比較/スクリーンサイズの比較

 上記引用画像の一番上の70mm15パーフォレーションがIMAXフィルム。

従来の35mmフィルムが一番下のものなので、その大きさの違いがよく分かると思います。
70mm5パーフォレーションは、その昔使われていたウルトラパナビジョンという規格で、直近ではクエンティン・タランティーノ監督の映画『ヘイトフル・エイト』や、『スター・ウォーズ ローグ・ワン』で使用されました。
アスペクト比はなんと2.76:1という超横長!IMAXは1.45:1です(どちらも投影時)。
※パーフォレーションとは、コマの横にある穴のこと。フィルムを送るために使います。

高精彩な映像を撮影できる一方、被写界深度が極端に浅かったり、機材が大きかったりなど、IMAXの使用は試行錯誤の連続だったようです。

こだわりにこだわった撮影が、このような素晴らしい作品を生むのですな!(=ω=

CGはほとんど使われていない

また、ノーラン作品で特筆すべきなのは、「現代映画なのにCGをほとんど使用していない」という点が挙げられます。
コブがアリアドネに「夢の設計」を教えるシーンも、第2階層のホテルのシーンも、すべて実写なのです。

CGを使えば予算的にも簡単な撮影となるのに、「できる限り実写で撮る」というスタンスを貫いているのは本当に素晴らしいと思います。

本作『インセプション』でも、巨大なセットを作ったり、昔ながらの模型を使った特撮などが行われています。
まぁ、それだけの予算を与えるワーナーもすごいんだけどね・・・w

音楽は再びハンス・ジマー

音楽を担当したのは、『バットマン・ビギンズ』『ダークナイト』に引き続き、ハリウッドの売れっ子作曲家ハンス・ジマー。

キックの合図として使われる音楽である、エディット・ピアフの「水に流して」をスローにした『Half Remembered Dream』から始まり、全編通して緊迫感にあふれたサウンドトラックに仕上がっています。
また、「水に流して」のスローバージョンはサントラの至るところにモチーフとして仕掛けられているので、しっかりと聞き込んでみると映像とのリンクもよく分かって面白いかと思います。

おすすめは終盤でかかる『Time』というトラック。
劇場で初めてコレを聞いたときはゾクゾクしましたね(=ω=

さとる的おすすめポイント

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全編通しておすすめ(=ω=

本編のタイムラインは各層を行ったり来たりする展開になり、しかも深い層に行くほど「時間の流れがゆるやか」になります。
この時間の感覚までも表現した演出は見事と言うほかありません。

おすすめを強いて挙げるなら2つ。

まずはなんといっても第2階層
ここはもう何がなんだか分からないくらいすごいです。しかも、第1階層の影響をモロに受けているのがキチンと表現されているのも面白い。

あともう1つはパリのシーン
コブがアリアドネに「設計」を教えているところ。あのカフェのシーンは何度観ても「美しい破壊」だなぁと思います。
しかもCGを使用してないと言うね(笑)

ちなみに、本作冒頭の「サイトーのミッション失敗後」にコブたちがいる場所は東京。ディカプリオは大の親日家だそうなので、やはりそういうのはファン的にはうれしいポイントですね。
コブは新幹線内で「京都で降りる」と言ってたハズなんだけど、なんで東京にいたのかな?というのはご愛嬌。きっとトンボ帰りしたんだ(^ω^

※新幹線のシーンは静岡県で撮影した模様です。

最後に

『ダークナイト』の空前のヒットを受け、ハリウッドを代表するヒットメーカーとなったクリストファー・ノーラン監督。
この『インセプション』も期待値以上の完成度を見せてくれ、観客を大いに楽しませてくれました。
今ぼくの中では最も好きな監督なので、今後の新作も非常に楽しみにしているところです。

未見の方はぜひぜひご覧くださいませ!!



今回はこのへんでおしまい!参考になれば幸いですーー!
それではまたねーーー!!

★ 読者になってくれるとすごく嬉しいです^^ ★

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